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DX=Digital Transformation

「DX経営戦略において、組織はそのままで良い? デジタル人材募集って言うけれど。。。明確にミッションを定義してますか?」

皆さん、こんにちは!
ブルーウッズ・ストラテジック・アソシエイツ代表の塩谷です。

さて、前回は

「DX経営戦略では、データの経営資産化が大事だけれど。。。そもそも社内にあるデータは宝の山ですか?」エピソード2

でした。

今回は、

「DX経営戦略において、組織はそのままで良い? デジタル人材募集って言うけれど。。。明確にミッションを定義してますか?」

です。

それでは、今回もはじめましょう!

ここまで、DX経営戦略立案におけるコーチ型コンサルティングのご相談を頂く経営層の皆様との会話から感じたこと、また、私自身がIT業界に約25年間身を置いてきて感じていたことなどを書いてきています。

しかし、お話をお伺いさせて頂く中で「なぜ、2021年になってもデジタルを経営に活用する検討についてはよく考えるのに、その取り組みに重要なある検討要素については本気で考えないんだろう」と思うことがあります。

それは、

「デジタル経営戦略を立案しても、それを絶えず改善しながら質を高め続けるには企業カルチャー、組織、人財、投資に対する意識変革も伴わないと失敗する」

という検討要素です。

先日、某製造メーカーでDXの管掌するA執行役員とのお話させて頂きました。。。そして、毎度のことですが違和感を感じました。。。

A氏「塩谷さん、DX経営への取り組みとして〇〇〇プロジェクトをスタートしましたよ。3年計画で変革していきます。」

 「Aさん、内容はしっかり短期視点、中長期視点で考えられていていいと思うのですが、実行はどこの部門がリードするのですか?」

A氏「デジタル・トランスフォーメーション部(仮称にしています。以下DX部)を立ち上げました。そこの部長には開発部長を据えて15名を社内から選抜しました。」

 「なるほどぉ(違和感ありながら。。。)ちなみに、DX部のメンバーはどの様な方々が集まっているのですか」

A氏基本的に開発部からとIT部門から若手を選抜してます。」(違和感。。。)

 「15名ということですが、いくつのプロジェクトをその人数で行われるのですか?」

A氏「先ほどの〇〇〇プロジェクトは、4つのサブプロジェクトで構成されています。」※サブプロジェクトは営業系、製造業務系、財務系、人事系

 「なるほど、ということは、当然、各分野の部門からチームメンバーに異動して来て貰っているんですよね?

A氏「いや、DX部が中心になり、各部門側に適宜入ってもらうかヒアリングして対応していく感じにしています。」※更に心配になってきた。。。

 「ちなみに、DX部のメンバーは各分野に精通しているのですか? システム側で事業部門側からの要件聞いて開発してきた人ばかりではないですよね?

A氏「あー、そういう意味では、その手のメンバーが多いですね」※なるほど、そういうことか。。。

私 「そうですか、差し出がましいのですが、多分、そのDXプロジェクトに描かれている短期視点の計画の中にある業務のシステム化には対応できるチームメンバーだと思いますが、中長期に描かれているDXによる経営変革には対応できないチーム構成だと思いますよ

A氏「それは聞き捨てならないですね!どの点が心配ですか?」

まぁ、私はコーチ型コンサルタントなので外部の人間ですから、忖度なく申し上げました!


そこで、私は以下の点をA執行役員に更にご質問致しました。

1,DX部門を新設するにあたり、部長ポジションに求めるミッションは明確化されているのか?
※「そうだなぁ、〇〇部長なんかいいんじゃないか。考え方が柔軟だし」というDXとは全く関係ない選抜ならアウトです。派閥による選抜なら尚更です。

2,部長ポジションに求める人財要件をミッションに紐づかせて定義してあるのか?
※「彼は、過去にITプロジェクトを担当したことがあるから。。。」というだけではDX部部長としてはシステム化は出来てもDX戦略を推進するのには弱いと考えます。

※私が拝見したこの企業様のDXプロジェクト計画書のレベルはシステム化なのですが、DX戦略立案を求める場合には厳しいと感じました。適任ではないということです。

3,DX部のチームメンバーには、必ず事業部側、人事、財務など、IT以外の非ITメンバーを構成メンバーに兼務ではない形で転籍してもらったか?
※多様な知見を持ったメンバーで構成されたDXチームでは確実に変革議論を非技術先行型で進められるので、私は重視しています。

※最終的にデジタル技術は採用するので、IT系メンバーに活躍頂きます。

4,DX部のチームメンバー構成には、(出来れば必ず)社外のメンバーを含めた方が社内文化に引っ張られない分、DX経営戦略オプションの検討が促進するが対応可能か?
※社内メンバーだけで構成されると、結局、社内文化や論理が優先され「いやー、それはうちでは無理だわ。だって、過去にさぁ。。〇〇役員がさぁ。」といって良いアイデアが闇に葬られます。。。

※ちなみに、経営幹部層の方々が進捗状況の報告を受ける時には、もしかしたら、闇に葬られた良いアイデアがあったのではないか?という意識をもって、メンバーに尋ねてみてください

5,DX部のチームメンバーを外部から採用(雇用形態に関わらず)する場合には、必ずDXプロジェクト毎に、ミッションの定義、必要な要件を定義して募集しているか?
※本当に多いのですが「弊社ではDXを推進するにあたりデジタル人材の採用を積極的に行って参ります!」と言って、どんなプロジェクトか、ミッションは何か、要件は何かが不明確な場合が多いです。

※デジタル人材の人達は、正直、報酬は二の次で「そのプロジェクトが興味をそそる、面白いDXプロジェクトかどうか」に反応する傾向にあります。報酬重視の方もいるにはいますが。。

6,DX部のチームメンバーには必ず財務部門メンバーを含めているか? なぜなら、DX経営戦略において「小さな規模で何度も検証・社外からのフィードバック獲得・修正・再検証の継続投資」が必要なため。
「アジャイル」というプロジェクトの進め方が、DX経営戦略では必須と思ってください。商品やサービス、ビジネスモデルを実際に社外に対して公開し(プロジェクトによっては社内に対して)継続的に検証と改善を繰り返していきます。投資判断が必要となることから、必ず財務部門のメンバーを含めておく必要があります。

7,DX部のチームメンバー構成には、(例え地方の企業であっても)「外国人を含める」方が社内発想の殻を壊して新たな視野を持ちやすいが、検討は可能か?
※都市圏の企業では外国人がチームメンバーに入っているケースが多く見られますが、地方企業でも同様にチームメンバーに含めるべきだと考えます。

異文化で育った人達が集まることで、必ず新たな発見があります。私は米国企業やヨーロッパ企業もいましたが「へー、そう考えるのかぁ。」という気づきが多くありました。怖がらないで!

※DXは残念ながら欧米先行で日本に入ってきました(IT全般そうですが)、なので国内に閉じた議論による視野狭窄は避けてください

外国人を採用、または契約する場合には完全リモート採用も検討してください。今や欲しい人材がいつも近くにいるわけではなく、また物理的に自社オフィスに囲い込む考えは時代遅れです。

ざっと、7つ程記載しました。このお客様には実際にコーチ型コンサルティングでご支援することになるのですが、取り組む場合には相当な意識改革が必要になる状況です。

特に最後の項目は多くの日本企業(東北地方は尚更)にはハードルが高いですが、私は重要な要素だと考えています。欲しい人材がいつも国内市場にいるとは限りませんから、海外から調達するの選択肢も当たり前の時代です。これからの時代、完全リモート採用でも良いわけです。日本に来てもらわなくても良い。また、都市圏から東北地方に来てもらわなくてもいい。逆に、東北地方に住みながら都市圏の企業と契約して働いていもいいのです。デジタル時代の経営変革とは、この様な柔軟性も求められます。当然、物理的に現場に赴く仕事もあるのも事実です。でも、その様な場合でも現場に赴く以外の部門については考えるべきです。

私は過去にロンドン、カリフォルニア、韓国のメンバーと日本のメンバーの混成チームで日本企業の国内ビジネスを獲得しましたが、時差を考慮した会議調整はあるもののとてもよい対応が出来ました。海外メンバーとは一度も対面することなかったですが、お互いに密に仕事ができましたよ(実はコツがあるのですが、それは別の機会に書きますね)。昨年9月から12月の3ヶ月間は出身地の青森県八戸市で完全リモートでお客様企業との社長ミーティングや案件対応を行えました。特に、東北地方の中小企業の皆さん、何度も申し上げますが。。。DX経営戦略は決して都市圏の大手企業だけが取り組むべき経営テーマではないということですよ!

ということで、今回の投稿は、せっかくのDX経営戦略も人が実行しなければ形にならないということで、組織、人財、企業カルチャーについて書いてみました。今回書いた内容のみでは足りないのですが、でも、皆さんがDX経営戦略を考えるにあたってのヒントになれば幸いです!

さて、次回ですが、

「DX経営戦略を進めることで、あたなの現在の事業定義や価値が大きく変わる? それともDX戦略っぽい取り組みで程度すましますか?」

です。

今回も、ここまでお読み頂きまして有難うございました!



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